猫のスペシャリスト CATvocate認定を取得しました
CATvocateという認定プログラムがあることをご存じでしょうか。
JSFM(日本猫学会)による認定制度であるCATvocateとは、CAT(猫)とADVOCATE(専任従事者)からつくられた言葉です。
これは猫の診察に必要な基礎知識を学び、猫の扱いに熟知した専任従事者を育成するためのプログラムとして、日本で初めてのものであり2017年に開始しました。
このCATvocateを当院の動物看護師 君塚が修了しました。
受講することにしたきっかけは猫と一緒に暮らしていたこと、保護猫のボランティアに参加していて猫が大好きであったこと。
そして、動物病院に来た時にもできるだけご自宅と同じようにリラックスできるような環境を提供してあげたいという思いを持つようになり、より詳しく猫について専門的に学ぶためにプログラムの受講を決めました。
認定を受けるためにはオンラインでのセミナーを受講してから試験に合格する必要があります。
セミナーは初年度に1回、翌年にもう1回それぞれ終日行われました。猫の病気についてはもちろん、子猫から老猫までのライフステージに合わせた暮らしや、入院時の注意点など猫のプロフェッショナルになるための講義を受講します。
また、セミナー受講だけでなく日々の業務の中でも猫について学び考える機会を設けることで、より深く猫に対して愛情をもった対応ができるようにすることを課題とされました。
そこで猫の看護について詳しく書かれている書籍を読んだり、猫専門病院での実習を行いました。
特に猫専門病院での実習では参考になることが非常に多く、実習後に当院でも導入できることを院内セミナーでスタッフと共有し、病院全体のスキルアップを目指すきっかけとなりました。
そして、本年6月無事にプログラムを終了し認定証とオリジナルピンバッチをいただきました。
また、JSFMではさらなる知識と技術の向上のためのアドバンスセミナーとしてCATvocateプログラム修了者を対象にワークショップを行っています。
猫に多い慢性腎臓病をテーマにご家族から質問を受けた際の適切な対応や誤解されやすいポイントなど、より実際の現場に近い内容が盛り込まれています。
他にも、異なる動物病院のスタッフ間での意見交換の場として日本のトレンドを反映した猫種と暮らすご家族へのアドバイスや問題行動について話し合うことで、他の病院で行っている取り組みなどを勉強できる機会でもあります。
現在、当院では猫にやさしい病院づくりを目指して君塚がリーダーを務めるCATチームが中心となりキャットフレンドリークリニックのゴールド認定を取得、キトンクラスの開催、猫だけのための診察時間であるキャットアワーの導入など、様々な取り組みをしております。
来年度以降、他のスタッフもCATvocate取得を目指していく予定でおります。
今後もよりよい医療の提供に邁進してまいりますので、猫についてお悩みのことがございましたら、お気軽にご相談ください。