犬種別シリーズ!犬種ごとの性格や特徴などをご紹介します。 ~キャバリア編~
犬種別シリーズ、今回はキャバリア編です!
室内犬として人気の高い犬種といえば、トイプードルやシーズーやマルチーズなどが有名ですが、キャバリアもこれらの犬と負けず劣らず人気の高い犬種です!
元来愛玩犬として生み出された犬ですので、温和で懐っこく、攻撃面が少ない犬としてキャバリアは人気の高い犬です。
しっぽをフリフリして近づいてくるキャバリアを一度は見たことがあるのではないでしょうか?
そんなキャバリアの魅力や性格、特徴などをご紹介していきます。
キャバリアの歴史
キャバリアはイギリス生まれの犬種です。
古くからイギリス王室の愛玩犬として愛されてきた犬で、特にイギリス王室のチャールズ2世がこの犬種を溺愛したことから「キング・チャールズ」という名前がつけられています。
19世紀になって、パグや狆(チン)などの東洋の犬と交配して鼻の短い外見を持つ「キング・チャールズ・スパニエル」が流行しました。
尖った鼻を持つスパニエルは減少し、また度重なる交配のためにひ弱な犬種になってしまいました。
この事態に悲観した愛好家達が元気でたくましいスパニエルを復活させようと改良を重ねた結果、今の尖った鼻を持つたくましいスパニエルが復活するようになったのです。
そして、その尖った鼻を持つスパニエルに「騎士」を意味する「キャバリア」を加えて「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」と名づけたのです。
性格と特徴
性格
おだやかでやさしい性格で、社交性もあり他の人や犬にも友好的です。
子犬の頃からおとなしい傾向があり、無駄吠えやかみ癖も少なく、攻撃性もないため、初心者にも子どものいる家庭にも適した犬種です。
また、他の犬との交流も上手な子が多いためか、複数で一緒に暮らす場合にも比較的向いています。
特徴
体高は30~34cm、標準体重は5.4〜8kgほどです。
丸くて大きな目に大きな垂れ耳、平坦な頭頂部に尖った鼻を持つことが特徴です。
滑らかな手触りの長い被毛を持っており、ウェーブがかかっていることがあります。
2〜3歳の頃から足・耳・胸などに飾り毛が見られるようになります。
毛色は4種類あります。
『ブレンハイム』・・・白ベースに栗色の斑があるカラーです。
このブレンハイムという名前はお城の名前から由来されているそうです。
『トライカラー』・・・黒と白のカラーをベースに、両目の上、両頬、足、しっぽにタンがマーキングされています。
『ブラック&タン』・・・艶やかな黒をベースに、タンが目の上や頬、耳の裏、足、胸、しっぽなどにマーキングされています。
『ルビー』・・・全身がレッド一色になっている毛色をルビーといいます。
しつけと 暮らし方
しつけ
基本的に従順で賢いので、しつけがしやすい犬種です。
大きな声で叱りつけるのではなく褒めて伸ばすことがポイントです。
適応能力も高く、子犬の頃から家族以外の人や動物、外の環境に慣れさせていくことで社会化しやすくなります。
人と遊ぶのが好きなので、散歩や室内でのおもちゃ遊びなどで一緒にたっぷり遊んであげましょう。
お手入れ
キャバリアの被毛は上毛と下毛からなるダブルコートで、換毛期になると毛がたくさん抜けます。
また、毛玉ができやすい被毛のためブラッシングは毎日必要です。
マズルが短いことから、歯並びが悪いことがあります。
歯周病を防ぐために毎日の歯みがきでしっかりケアをしましょう。
かかりやすい病気
僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁粘液腫様変性)
心臓の「僧帽弁」という弁がうまく閉まらず、心臓内で一方通行で流れるはずの血液が逆流してしまう病気です。この病気になると、心臓からは血液がうまく全身へと流れなくなり、心臓やその前に位置する肺には少しずつ血液がたまることとなります。
小型犬に多い病気で、他の犬種だと高齢になってから発症する事がほとんどですが、キャバリアは比較的若齢でも発症することが知られています。
僧帽弁閉鎖不全症に関してアメリカ獣医内科学会(ACVIM)が重症度の分類を行っており、ステージをA~Dの4段階に分類しています。ステージAでは僧帽弁閉鎖不全症を患っていないが発生リスクが高い犬種と定義しており、ここにキャバリアは分類されています。
これはキャバリアは特に心臓病のリスクが高いということで、仮に症状がないとしても心臓病が存在する可能性があります。
心臓の構造異常を確認するため定期的に心エコー検査まで行うことが大事です。もし僧帽弁閉鎖不全症になったとしても早期に治療が始められるように定期的な健康診断をお勧めします。
詳しくはコチラをご覧ください。
外耳炎
真菌や細菌、アレルギーなど様々な原因で発症する耳の病気です。キャバリアのようなたれ耳の場合、通気性が悪いために症状が悪化しやすい傾向にあります。
耳を掻いたり違和感で首を傾けることが増えたり、悪臭がする場合はすぐに病院で診てもらいましょう。
まとめ
クリクリの大きな目をしたキャバリアは、本当に可愛らしいですよね。
特にそれが自分の愛犬ですと余計にそう感じると思います。
キャバリアはその性格からとても飼いやすい犬種ですが、心臓病のリスクが非常に高いです。
前述の僧帽弁閉鎖不全症はゆっくりと進行していき、初期では症状があまり出ることが無いため、早期発見には健康診断(聴診や心臓のエコー検査など)を定期的に行うことがとても大切です。定期的な健康診断を必ず受けるようにしましょう。
キャバリアはとても食いしん坊ですので、心臓や足腰へ負担がかからないよう適切な食事や運動で体重管理をしっかりしましょう。